読書を学ぶ

読書の歴史を学ぶことは、「読書の不自由さ」を見出していくことである。

書物と読書の間には、保管・管理者と流通・仲介者が存在する。そうなるとたとえば、「移民」にとって読書は、あらゆる意味で狭くなることを強いられる。

書物が読者にたどりつくプロセスや道筋は、書物を享受する「場」と深く関係する。そこで動機・解釈・理解の意味も相当に変化するからだ。

つまり様々な結びつきをつくりだすということは、読書環境を方向付け制限する仕組みを浮き彫りにするからである。

 

キーワード:電子図書館

 

参考

改訂増補版「読書の歴史を問う」     和田敦彦 著