書き換え可能

経済活動が盛んになると、貨幣から紙幣がうまれる。 やがてこの書き換え可能の紙(印刷・新聞)は、情報だけでなく人の移動もますます盛んにしていく。 そして歴史はまだまだ加速され、書き換えられていく。 参考 「移動・交易・疫病」 玉木俊明 著

M&A(海外)

企業を買うとは地政を買う、時間を買うという即戦力である。 参考 「ASEAN M&A時代の幕開け」 日本M&Aセンター海外事業部 編著

スパン

ある歴史区間を「死産の存在」とするのかは、後知恵の歴史スパンをどこまで(短期?・長期?)に置くかに限られる。 参考 「史上最大の革命」 ローベルト・ゲルヴァルト 著

モザイク

アレクサンドロスが天才であるゆえに、ローマ人は原画の忠実なコピーは選べず、「アレクサンドロス・モザイク」のようなものを創造したのであろうと考えられる。 参考 「アレクサンドロス大王」 沢田典子 著

箱の在処

その箱をもらう条件は、地底の国でわたしが到達する最も深い、もしくは最も安全な場所、それが決して戻ってくることのない場所へ捨てることだった。 参考 「アンダーランド」 ロバート・マクファーレン 著

資本主義の体力

借入と決済の時期の「ズレ」が生んだ複式簿記の発明がなければ、商人資本が資産勘定の分析を手にすることはなかった。 参考 「株式会社の世界史」 平川克美 著

舞台芸術という外化

舞台芸術により感情は増幅された。 そしてそこから心理作用の研究が始まる。 参考 「感情の歴史 Ⅱ」 A・コルバン J‐J・クルティーヌ G・ヴィガレロ 監修

東京を計算する

クラウド以前とクラウド以後の決定的な違いは、計算力の飛躍的な向上とインターネットによってデータが大量に手に入るようになったことだ。 参考 「次のテクノロジーで世界はどうかわるのか」 山本康正 著

運転ありき

重要なのは、地味な出発前打ち合わせと外部点検。 参考 「コックピット雑学」 日本航空 編

協創

オープンシステムは自己組織化によってまず周期的に運動する振動子を生む。 参考 「亜種の起源」 桜田洋一 著

現在のニヒリズム

科学技術の責任を取らされる経済学の責任は、現代のニヒリズム(存在忘却)を生んだ。 キーワード:ニーチェ ハイデガー グローバル資本主義 参考 「近代の虚妄」 佐伯啓思 著

すべて?

もし子どもが、親は結局は自分の言いなりになるという確信を得たら、「愛」について間違った考えをすることになると、アドラー氏はすべてに説く。 参考 「問題のある子ども」 アルフレッド・アドラー 著

サーキュラーエコノミー

欧州の市民は、「製品や公共物をできるだけ長く使いたい、故障や破損は修理して使いたい」と考えている。 よいものを長く使いたいということは、環境循環倫理だけではなく、一つの「ブランド」「伝統」志向でもある。 参考 「サーキュラーエコノミー」 梅田…

他力

古来、見えないものの「外の広がり」は、異界であった。 それ故、見えない異界は、「他者の内部」にもたとえられ、それは「大きな力」(他力)を持つものとして、「キャラクター」として「再現」されていったのである。 参考 「日本異界図典」 朝里樹 監修

認定制度

将来のために「情報処理技術遺産」と「分散コンピュータ博物館」の認定制度を本書はオーラルヒストリーとともにまとめている。 参考 「情報処理技術遺産とパイオニアたち」 情報処理学会 歴史特別委員会 編

評価学

様々な研究分野を横断した評価学は、実践的応用に洗練され、市民は政策やその運営を考える手がかりを提供しようとする。 そしてそういうことが、「アカウンタビリティ」を単なる「ご説明」や「取り繕う」ことではなくして行くのである。 キーワード:総合科…

分断させない計画

復興計画では、住民を分断させないという原則が効果を発揮する。 参考 「震災と死者」 北原糸子 著

現代とゴシック

本書はまとめ方において秀逸である。 ゴシックは、死の忘却傾向をグロテスクに批判する。 精神偏重をして、死ぬ存在であることへ注意をうながす。 キーワード:タナトス 吸血鬼 人工生命 分身 廃墟 地下 参考 「ゴシックの解剖」 唐戸信嘉 著

鳥の人

前方にある「見えざるもの」は、「たえまない誕生」「前もっての再開始」である。 そこで「終わりなき対話」は、「鳥の人が立ち上がるとき」を見る。 参考 「洞窟の経験」 吉田裕 福島勲 編

動物扱いについて

「自己家畜化」とは、時に人を動物扱いすることに顕著に表れている。 キーワード:反応的攻撃性 能動的攻撃性 参考 「善と悪のパラドックス」 リチャード・ランガム 著

細分化

個人主義やオタクの時代、「お互いがわからない」細分化は進んでいるが、このわからない「何か」が爆発的に個人において創造されているのが現代である。 それを豊かとみるか、理解不足として損をしているのかは、無駄な議論ではない。 参考 「未来をつくる言…

長期と短期

長期と短期、推測でたとえ都度合っていたとしても、いなくても、長期の中には常に短期の判断が事前に含まれている。

歴史の分岐

確率は、時間そのものをつくる。

未来数学(時間分岐)

数学はスタティックな学問ではない。 確率論が登場してから、それは時間的な分岐のあり方をとらえるものとなる。 こうして物理学やデータ・統計解析は未来を射程に入れる。

日本の過去と未来

政府が行うべき重要なことは、個人が既にやっていることを少し上手にやるとか、下手にやるとかではなく、現時点で誰もやっていないことをやることである。 ジョン・メイナード・ケインズ 参考 「企業としての国家」 マリアナ・マッツカート 著

分離派

たぶん分離派は、角の建築である。 分光と鏡像である見開きは、平面にも施された。 参考 「分離派建築会」 田路貴浩 編

相乗効果

日本のレベルで「正倉院文書」を再考することは、隣国の歴史再構成にも役立つものであるというのが、現代の相乗効果である。 キーワード:写経機構 告朔解 敦煌・吐魯番文書 参考 「日本古代の文書行政」 矢越葉子 著

自然の階段と生命の階段(進展と展開)

生命の樹に樹状図は成り立たない。 生命の樹は網目状になる。 キーワード:重力場 参考 「進化38億年の偶然と必然」 長谷川政美 著

一人で振り返る記憶?

本書は社会学をうまく総括する。 個人の思うままには変形できない事実がある。(社会) そこには良きにつけ悪しきにつけ、集合的沸騰と、ある集団の内部に属する人々の視点から過去の思い出を再構成する作用がある。 つまり同じ集団に属する「他者の記憶」を…

財政と歴史

本書は、「国王私財」という言葉を中心のキーワードに据えることで、二つの財政原則を上手く説明し、歴史の流れと同期させている。 キーワード:議会依存 財政封建制 清教徒革命 王政復古 三大間接税 名誉革命 参考 「十七世紀イギリス財政史論」 酒井重喜 著