エール

大竹英二氏のハーモニカは一人何役でもあるゆえに、その重層にはいい意味で少しずつのズレがあり、その遅延にみごとな郷愁(ノスタルジックな厚み)が出ていると私には思われ、過去(ズレ)が多くの未来(多様性)の協働にむしろつながっているように聴こえたのである。