入口と出口
本書は歴史が示す未来考察である。大人の事情、経済の事情等あるなか、その歴史は押さえておく必要がある。
それは成人式が共同体の出口なのか入口なのかということである。
中学まではその行政市の共同体に属しているが、成人後はほぼ共同体の中心は、別の行政市区町村に帰属することになる。
昔のように、同じ地区から将来を同じ地区のために生きる人はほとんどいない。
さすれば共同体とは、未来とはどこにあるのか?
新成人が参加すべき社会は何なのか、という「出口」問題はいまだに解決していない、と本書は言う。
参考
「成人式とは何か」 田中治彦 著