独立の存在

独立したものとは何か。

認識における自動的次元なものは社会的生産物であるが、科学的知識は他動的次元なものである。

ゆえに事物が何であるかが明らかになれば、然るべき環境条件が実現したとき、その事物が何をする傾向にあるかも自ずと明らかになる。

要するに、人間のいない世界はありうるが、知識を前提としない知識はありえない、と言うのが本書の教えであると思われる。

 

参考

「科学と実在論」     ロイ・バスカー 著